テンプレ無き原稿用紙

原稿用紙だって印刷物ですから、これの制作もDTPデザイナーの出番です。

掲載メッセージ用の原稿用紙制作

広告の一角に掲載される挨拶文は、当然、その人からご挨拶の文章をいただくわけですが、スペースや文字数等、それなりの制約が発生します。まぁ…本当はやろうと思えば際限なくいくらでも掲載出来るんですけどね。流石に見苦しくなるから限度がありますけど。

こちらが制作しているデザインに沿った文字数で執筆していただければ、仕上がりも確認に出しているイメージに近いものが出来上がります。現場としても手間が減るので、時間短縮につながり、全体的なクオリティのブラッシュアップにも時間を裂くことができるわけです。

正直、現代で原稿用紙で提出っていうのは昭和の作家大先生のようで時代錯誤ですが、実際パソコンが苦手な人も少なからずいるらしいです。もしくは学生の作文みたいですね。将来的に学生ですらそれもやらなくなったりして。

実際に使っていただく予定だった原稿用紙がこちらです

横書き原稿用紙
縦書き原稿用紙

掲載は横書きなので、若干変な感じがしますが、横書き原稿用紙。
掲載の文字組の方向と違うけれども見慣れてて、実際書き慣れてる縦書き原稿用紙。この2通りを提案しましたが、不思議なことにこれらの原稿用紙が担当者に大変不評で、理由は「縦書きなのか横書きなのか分からないし、横書きの原稿用紙は縦に書き始めるかもしれない」と言われたのです。
横書きの原稿用紙は、原稿用紙の説明とタイトル。同じ方向に例文が載っていますね。

この状態ではまだ縦書きになる可能性は完全に捨てきれませんが、まずあり得ませんね。これらの原稿用紙、よく見ていただけると原稿用紙の升目は点線です。点線で左から右へ繋がっています。改行すると行間に訂正用のマージン(空白)があります。確かにそこまでパーフェクトな書類ではないかもしれませんが、言われるほど不出来な書類ではないと思われます。
縦書きの原稿用紙。こちらはもう説明不要かと思われます。なにせ、普段見慣れている縦書き原稿用紙そのものの升目。そもそもタイトルや説明文。例文に至るまで全て縦書きで印刷されているのですから。これを横に書く人はたぶん義務教育を修了していない可能性があります。マジで?って感じですね。

へそを曲げた担当者が自分で作った傑作原稿用紙

方眼紙かな? 碁盤かな?

タイトル部分や例文は、まぁ時間無かっただろうし流用はどっちでもいいです。
ただこの升目は…「縦書きか横書きか迷わせないのが良い」と言っておきながらこれは…クロスワードパズルの巨大なやつを作る前の用紙みたいです。…いいんだ?これで…?
いっそのこと開き直って市販品の原稿用紙一枚を用意して作文してもらった方がまだスマートとすら思えます。そもそも文字数やスペース等に指定が無い状態なので自由には作れますが、大まかな目安といった基本的な情報がまったく提示されずに、「雰囲気で作って」のような曖昧な指示だけで僕も良いものが作れたと思ったものですが…どうやらお気に召さなかったようです。正直、否定してかき混ぜて叱責されるくらいならいっそのこと最初から原稿用紙買ってきてください。って感じです。

たぶんこれで出したんでしょうね。僕の手を離れた仕事なので、その後どうなっているのか知りませんが。実際原稿用紙だけでそんなに時間を裂くのもお金もらえませんし、無駄な作業だと思えますが、後学のためになったと思います。
原稿用紙の制作を依頼されたときには、文字数だけ伝えて、テキストデータでいただけると双方苦労が無くて良いと思うんですけどね。書類を文字情報としてデータ化するのも手間ですし、時間が無駄ですから。一番良いのは、まずご挨拶は奏上してもらって、隣でテキストデータをリアルタイムに作った方が効率良いかも知れませんね。今後とも頑張ります。もっと気を遣えるように。もっと親切な原稿用紙が作れるように。